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永遠(トワ)に愛す

第4章 …想い…

 
 
「どうしたの?」
 
「いや…
 お前が楽しかったなら それでいい」
 
 
そう頬笑みながら言うと、逞しい腕がりんの体を抱き寄せ‥少し強引に唇を重ねた―――
 
 
「んっ…んんっ‥‥」
 
 
そのまま唇は、首筋から胸元へゆっくりと滑らせていった‥‥
 
 
「あっ…まっ‥待ってっ ‥‥」
 
 緊張し過ぎて‥胸が苦 しい…
 一緒にお風呂入るだけ でも頭が真っ白になっ ちゃうのにっ‥‥
 
 
「待てない
 早く‥お前を独占した い…」
 
 
 えっ…
 もしかして…やきもち 妬いてる…?
 
 
響夜の手は湯船の中に沈み‥また唇を重ねた‥‥ 
 
「あっ…響‥‥はあっ‥ ‥‥」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「失礼します」
 
 
 
夜遅く…
響夜のいる書斎に入って来た、白いスーツ姿のシン‥‥
 
 
 
「シン
 なんで呼ばれたのかわ かってるな?」
 
「はい」
 
「なんで俺に頼まれたと 言った
 そんなこと頼んだ覚え はない」
 
 
 
響夜の目は一段と鋭くなり、ピリついた空気が漂う―――…
 
 
 
「そう言った方が
 りん様がついて来て下 さると思いまして
 退屈していたみたいな ので
 外に連れて行ったら喜 ぶだろうと…」
 
「お前がそんな風に思っ てるとは予想外だな
 …りんは俺のものだ
 俺の許可なしで勝手な ことはするな」
 
「それは…
 次期長としての命令で すか?
 それとも…一人の男と してですか?」
 
 
 
シンの目つきが変わり、真剣な眼差しで響夜を見た。
 
 
 
「男としてだ」
 
「そう‥ですか…
 それなら‥私はもう遠 慮しません
 では‥失礼します」
 
 
 
軽く頭を下げると、悠然と書斎を後にして行った。
 
 
 
 

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