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永遠(トワ)に愛す

第4章 …想い…

 
 
 
「…ん‥‥りん‥‥」
 
 
 …響‥夜…?
 
 
 
まだぼんやりとした意識の中…
覚えのある温もりと‥冷たい風を感じながら、りんは目を覚ました。
 
 
 
「‥‥ここは…?」
 
「高層ビルの屋上だ」
 
「…えっ…?」
 
 
 
響夜にお姫様だっこされていたりんは、満天の星空と煌びやかな夜景に目を見開いた後‥思い出したように服を確認した。 
 
 
「心配しなくても
 服ならちゃんと着せた 」
 
「あ…うん…」
 
 うーー…
 気絶したうえに服まで 着せてもらうなんて… 前にもこんなことがあ ったような…
 
 
「そろそろだな」
 
「え…?」
 
 
 
その時…ドーーーンッッ!!という爆音と共に、花火が連発で夜空に上がった。
 
 
 
「花火っ!?
 すごーーいっ!!」
 
 だから夜からってっ
 
 
「綺麗だな」
 
「うんっ!
 …あっ…降りてもいい …?」
 
 ずっとお姫様だっこは さすがに恥ずかしいな …
 
 
「駄目だ
 離したくないし…それ に靴履いてないだろ」 
「あっ…
 でも…重いから…」
 
「このくらいたいしたこ とない
 お前は軽すぎるくらい だ」
 
「そっそう‥ですか… 」
 
 
 
胸の高鳴りを感じながら、夜空に打ち上げられる花火を見つめた‥‥
 
 
 
「俺は‥お前を愛してる …お前はどう想ってる ?」
 
「えっ…どうって‥‥」 
 なんでいきなりこんな ことっ…
 
 
「ちゃんとお前の口から 聞きたい…」
 
「あ…その‥‥
 きょ‥響夜のこと…
 愛して‥ます…」
 
 もーー…すっっごく恥 ずかしいっ!!
 
 
「その言葉を聞いて安心 した」
 
 
 
耳まで真っ赤になったりんを見て、響夜は満足そうに微笑んだ。
 
 
 
「…シンさんと‥なにか あったの…?
 朝からずっと気になっ てたんだけど…」
 
「…まあ‥男同士の問題 だ
 お前はなにも心配いら ない」
 
 
 男同士の問題って…
 すごい気になるけど
 なんか‥聞いちゃいけ ない雰囲気‥‥
 
 
 
 
 

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