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永遠(トワ)に愛す

第4章 …想い…

 
しばらくすると‥一人用の小さな土鍋を手にしたシンが戻ってきて、おもむろにベッドの端に座った。
 
 
 
「おかゆを作ってきまし た」
 
「ありがとうございます …」
 
 
 
そっとりんの体を起こすと‥レンゲでおかゆをすくい冷ました後、ゆっくり口へ近づけた‥‥
 
 
 
「…おいしい」
 
「よかったです
 あとで薬を用意します 早く熱が下がればいい のですが…」
 
「あ…1日寝れば大丈夫 だと思いますっ…」
 
 
 
心配そうに見つめるシンに‥りんは、一瞬ドキッと胸を高鳴らせた。
 
 
朝食を済ませ薬を飲んだ後…
再びベッドに横になり、もうろうとする意識の中微かに体を震わせていた。
 
 
 
 寒い…
 
 
「寒いのですか?
 もう毛布を4枚掛けて いるんですが…」
 
 
 
少し悩んだ後‥シンは着ていたスーツを脱ぎだし、上半身裸でベッドに乱入した―――
 
 
 
「えっ‥シンさんっ!? 」
 
「こうすれば暖かいと思 いまして」
 
 
 
そう言って、包み込むようにりんの体を抱きしめ‥完璧な体を密着させた‥‥
 
 
 
 あっ暖かいけどっ
 でもっ‥これはちょっ とっ…
 
「わっわたしは大丈夫だ からっ」
 
「大丈夫じゃないです… 」
 
 
 
離れようとするりんに、シンは腕に力を込めた… 
そんな思いもよらない事態に、りんは胸を高鳴らせ‥顔がさらに真っ赤になった。
 
 
 
 今度はすごく‥体が熱 い…
 …なんで‥ここまでし てくれるのかな‥‥
 
 
 
薬が効いてきたのか‥徐々にまぶたが閉じ、深い眠りについていった‥‥ 
 
 
 
 

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