
永遠(トワ)に愛す
第5章 …命を狙う者・守る者…
「落ち着いたか?」
ベッドに座りココアを飲むりんと‥その隣で、心配そうに見つめる響夜…
「うん…」
「りん…
お前に話したいことが ある
さっきの男達は‥お前 を始末するために
俺の婚約者の麗華が差 し向けたものだ
俺とシンを屋敷の外に おびき寄せている間に 殺るつもりだったよう だが…
一人逃がしてしまった せいで
お前のことが麗華に知 られてしまうのは時間 の問題だろう…」
「…わたしに‥なにかで きることはないの?」
「一つだけある…
この先‥なにがあって も
俺を信じてついて来て 欲しい…」
いつもと変わらない真 っ直ぐな目…
「はい
嫌われたかと思ってた から
今の聞いてちょっと安 心した…」
「あんなことで嫌いにな るわけないだろ
ただ…お前がどう反応 するのか
少し距離を置いてみた だけだ…」
「誤解させるようなこと してごめんなさい」
「いや…
俺こそ‥熱があったこ とに気がついてやれな くてすまなかった
毎回ベッドで無理させ 過ぎて疲れたんだろう …」
「そっそんなことっ… 」
恥ずかしすぎて顔から 火が出そうっ
思わずココアを吹き出しそうになり、真っ赤な顔を隠すように俯いた‥‥
「もう知ってると思うが シンも‥お前のことを 想っている」
「…うん…
でも‥シンさんの気持 ちに応えられないから 申し訳なくて‥‥」
「お前は優しい…」
そう囁くように言うと‥りんの額にそっと唇を寄せた‥‥
その頃、城の一室では…窓から外を眺めている麗華と‥床に跪く先程の若い男の姿があった…
「…そう…わかったわ
この事は漏らさないよ うにね」
早く手を打った方がい いわね…
「はいっ
では失礼しますっ…」
男が部屋を出て行った後‥麗華は唇を噛み、拳を握りしめた…
人間の女なんかに響夜 は渡さないっ
なんで‥私じゃなくっ ‥‥
その目は怒りと嫉妬に満ち‥爪が食い込んだ手から血が滲み出ていた‥‥
