
永遠(トワ)に愛す
第6章 …ヴァンパイアの王…
早朝…
隣にいたはずの響夜の気配がないことに気がついたりんは、ゆっくりと目を覚ました‥‥
響夜…
もう行っちゃったのか な…?
…大丈夫かな‥‥
だめっ‥悪い方にばか り考えちゃうっ
ガバッと勢いよく起き上がり、着ていたパジャマを脱ぎ始めた。
「りん様?
もう目が覚めたのです か?」
ノック音の後‥ドア越しから、聞き慣れた通る声が聞こえてきた。
「はいっ」
「…少し‥入ってもいい ですか?」
「あっ‥ちょっと待って 下さいっ
すぐに着替えちゃうか らっ」
急いでクローゼットから目についた服を引っ張り出し、慌ててそれを着た…が…
着てみると‥そのワンピースの丈はすごい短く、胸元が大きく開いていて谷間が見えていた。
これはちょっとっ
って言っても…
他のも同じようなのだ し…
買ったワンピースは洗 っちゃったし‥‥
もーーうっ仕方ないっ !!
「どっ‥どうぞっ…」
「失礼します」
部屋に入ってきたシンは、ドアの前でモジモジするりんの姿を無言で見つめた‥‥
無言で見られると余計 恥ずかしいっ
「朝から刺激的ですね
誘ってるんですか?」
「ちっ違うっ!
こっ‥こういうのしか なかったんですっっ 」
笑顔でそういうこと言 わないでっ…
絶対からかわれてるっ
「そうですか…残念です 」
「わたしに用があったん じゃないんですかっ? 」
「はい
日が昇る前に‥響夜様 は榎奈目様の屋敷へ出 掛けて行きました
多分…
りん様のことは榎奈目 様に知られてしまうで しょう
そして…麗華様の死の 理由も‥‥」
