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永遠(トワ)に愛す

第6章 …ヴァンパイアの王…

 
 
 
「シン
 何故私にあの人間の事 を黙っていた」
 
 
 
書斎…
立派な木製の机があり、その椅子に腰掛ける榎奈目と‥その前に立ち尽くすシン‥‥
 
 
 
「すみません
 麗華様の立場を考える と言い出せませんでし た」
 
「だが‥麗華は響夜の手 によって死んだぞ
 この事は私がなんとか するが
 あの人間は生かしてお くわけにはいかない」 
「いいのですか?
 もし‥りん様を殺せば 響夜様は前にも増して 榎奈目様を許さないで しょう」
 
「思い出したくもない過 去だ… 
 響夜は私の跡を継ぐ
 そのためにはまず目を 覚まさせる必要がある 
 あの人間は響夜の前で 始末する」
 
「わかりました…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
窓も家具もない6畳程の一室で、唯一あるベッド に座っていたりん‥‥
 
 
 
 きっと‥シンさんには なにか考えがあって… 絶対そうに決まってる っ‥‥
 
 
 
ガチャガチャと鍵が開けられる音の後‥ドアが開き、シンが部屋に入ってきた。
その姿を見るなり、りんは泣きそうな顔で駆け寄った。
 
 
 
「シンさんっ」
 
「りん様
 すみません‥こうしな ければ響夜様を助けら れないと思いまして… 」
 
「えっ…?」
 
「多分‥響夜様は地下牢 にいるはずです
 まずは響夜様を助け出 さないといけません
 それまで‥少しの間待 っていて下さい
 
 必ず‥響夜様と迎えに 行きます」
 
「シンさん…」
 
 
 
その時…
見計らったかのように、榎奈目とその側近達が部屋に乱入して来た。
 
 
 
 
 

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