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性 春 日 和 。-青春時代は盛ります-

第1章 出逢い

(碧野サイド)


休憩時間。


なんだか、昼まであっと言う間だな。


隣のなんだっけ、相沢…?相沢恭弥は授業放ったらかして寝てたし。


目立ってる、あの髪染めた黒縁眼鏡の人は普通に授業受けてたし。


佐原先輩どうしてたのかな。


ここだけの話、佐原先輩のこと、ちょっと気になってる。


今日話したんだけど、すっごい可愛いんだ。


まぁ、まだ俺の王子様は誰かわかんないけど。


「碧野、飯行かね?」


ん…誰だ?


顔を上げる。


「相沢、だっけ…?うん、いいよ」


相沢か。


佐原先輩の所に行こうとしてたんだけど…まあ、いっか。


「俺も一緒にいいかな?」


今度は誰だよ。


「あ、えーっと…どちら様で」


黒縁眼鏡やんけ。


だが一応知らんぷり。


「あ、ごめんね。俺は宇月瞬、よろしくね」


「俺は碧野真也です。こちらこそ、よろしくね。…あ、相沢、宇月も一緒に食べていい…?」


「え…別にいいけど」


…完全に駄目な雰囲気だろこれ。


2人睨み合ってるし。


なにこれ恐いんですけど。


「じゃ、行こう?」


とりあえず2人を屋上へ行くように急かす。


「あ、うん。ごめんね、真也君」


「ちょ、なに名前で呼んでんだよ」


「別にいーじゃん、真也君嫌がってないもん、ね?」


あ、はい。


どうでもいいです…。


「じゃあ、みんな名前で呼び合おうよ。そうしたら平等でしょ?恭弥、瞬」


「そう、だな。うん」


「ちょ、恭弥顔真っ赤だよ。そんなに名前呼び嬉しいの?」


瞬がけらけら笑い出す。


「うるせーよっ」


つーか、これ一応友達できたってことなのかな。


だとしたら、俺ちょっと嬉しいかも…。


って、早く屋上行かないと。

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