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私たちのエッチな体験談。短編集。

第3章 三人目

右京さんは、近くにあったティッシュに出すとそそくさとズボンとシャツを着て、座りタバコを吸い始めた。


余韻に浸ろうとしない。

やったあとにベタベタしない男は右京さんが初めてで寂しい気がして…。

タバコを吸っている右京さんの隣に座り右京さんの肩に頭を置いた。

体は布団で隠しながら…。

それでも頭を撫でてもくれず…

何も話もしてくれなかった。

タバコを吸いとおわると右京さんは腰をあげ、玄関へと歩いた。

『右京さん?』

私は後を追う。

右京さんは靴を履いていた。

『梅乃。じゃあな。またくる。』

『右京さん待って。』


私はキスをしてほしくて呼び止めたが自分から出来る雰囲気でもなく…

『…………………えりが曲がってる。』

と嘘をつき、曲がってないえりを整えた。


『じゃあね。』

私は寂しいって言えなくて…

いてほしいって言えなくて…。

作り笑顔をして右京さんを送った。


『あぁ。』


ーーバタン。

ドアは閉まり玄関には私一人になった。


Hしたのに…

右京さんは冷たかった。

私とのH、気持ちよくなかった?

それとも…

やるだけの女?

そう、思うと涙が出てきた。

会ったばかりなのに…


すきになるのに時間なんて関係ないって、ことを思い知らされた。

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