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プリンセスを護衛

第21章 長編 冬の関西紀行

そっちの方向には宅急便の恰好をした男性が大きな段ボールを台車に乗せて運んでいる。
泉は咄嗟に思った。

(あの人さっきトイレから出たような…。)

優馬が走った。少し遅れて泉が走りだした。
建物を出たところで見失った。

「クソッ!」

優馬が悪態をつく。

「…あのダンボールに美憂ちゃんと大地を?」

「ああ、多分な。あの段ボールの大きさなら体を縮めたら2人ぐらい入れる。ましては眠らせて拘束していたら…。」

「でも美憂ちゃんは女子でしょ。あいつは男。トイレには入れないじゃない?」

「あそこ見ただろう?」

「死角になってた…。」

「そう。どうやって探せば…。」

2人が途方に暮れていたとき、

「優馬っ!」

呼んだのはあの三橋だった。

「三橋…」

泉はきょとんとしていた。

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