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「はあ。やっぱり時給７００円か。」

お店の前のバイト広告を見てはため息ばかりをついている少年がいた。
彼の名は千葉優馬（ちばゆうま）。
どこにでも住んでいる平凡な男子学生である。ただ一つ平凡でないところを上げるならば家庭環境の割に彼には品があった。
ゴンッ

「痛ってー」

考えながら歩いていたせいか、電柱に頭ぶつけてしまった。

「なんでこんなとこに電柱があるんだよ！」

電柱に文句言っても仕方ないのは分かっているが優馬は言わずにはいられなかった。

「ん？」

その電柱に張ってある紙が気になった。その紙には
「お嬢様の護衛募集中」という訳が分からないタイトルと時給１０００円ということと連絡先が書いていた。