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プリンセスを護衛

第11章 僕はあなたの護衛です

その時だった。
車のドアが開き、
パーンと鋭い音がしたと思うと陸が飛ばされていた。
陸が言った。

「何すんだよ。俺は護衛だぞ。」

「何言ってるんだ?お嬢を襲う護衛がどこにいる?お前に護衛の資格はない。」

静かに言い放った男は、優馬だった。

「優馬何で?」

美憂の言葉には答えず優馬は陸に向かって言い放った。

「護衛の定義も知らないくせに護衛などとぬかすのは止めろ。」

優馬の言葉は静かだが一つ一つの言葉には棘があった。
陸はブツブツ言いながら帰って行った。
優馬は自分が着ていた風よけのジャンパーを脱ぐと美憂の肩にかけた。

「着ろよ。ブラウス、肩のあたり少し破けてるから。」

そう言って優馬は運転席に乗り美憂を家まで送った。

「優馬、何で?」

美憂は重ねて聞く。

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