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プリンセスを護衛

第56章 美憂の抱えるもの

優馬は俯きながら歩いていた。
数メートル先の十字路にさっき別れたばかりの美憂が立っていた。
右から車が来ているのに気付いて止まっているようだ。
…とその時、何者かが美憂を十字路の方へ突き飛ばした。

「ミュウっ!」

優馬は凄い早さで十字路に飛び出しかけた美憂を後ろから抱えこむようにして抱き寄せた。
1秒後、さっきまで美憂がいた場所を車が通過して行った。
美憂は真っ青になってガタガタ震えており、優馬も震えるまではいかなくとも青い顔をしていた。

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