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プリンセスを護衛

第57章 優馬の危機

翌日、優馬は来なかった。

「遅いわ。」

「お嬢様、一体何があったのですか?」

「…」

美憂は答えない。
結木は口をつぐんだ。
美憂が会話の途中で答えなかったりした時は、これ以上聞かないでという気持ち表れだった。
昨日の優馬の言動、美憂の様子、何もない訳ない。
でも、美憂がこの様子では答えてくれない。

「ったく、遅刻しちゃうじゃない!」

美憂が肩掛け鞄を持って外に出ようとした時、結木が止めた。

「昨日、優馬さんが言われたでしょう?」

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