テキストサイズ

プリンセスを護衛

第12章 長編 夏のキャンプは危険

一方、俊は妹の優を除けば泉ぐらいしか女の子と話したことがない。その上、美亜のあの美貌に心を奪われた。

「成瀬、成瀬っ!聞いてる?」

優馬に呼ばれハッとした。

「え?ごめん。」

「…。どうする?」

「何が?」

「連絡だよ。ここに電話はないらしいし。ここら一帯は森でお前のその足で降りることは不可能だし。」

「その内、郵便屋が来るだろ。」

「心配してるやつのことも考えろよ。」

「優馬は気遣いすぎるんだよ。疲れない?」

「別に。」

「第一、俺らはあの子に助けてもらっただぜ。感謝こそするけど怪しむのはおかしいだろ。」

「…。」

優馬は考えていた。確かに俊が言ってることは正しいけど、美亜っていう子が何か隠してるように優馬には思えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ