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プリンセスを護衛

第12章 長編 夏のキャンプは危険

優馬は美亜を見て驚いた顔をした。

「優馬、大丈夫。この子は助けてくれたんだよ。」

「あ、すみません。」

優馬は謝った。
思い出したように成瀬は言った。

「自己紹介、まだでしたね。俺は成瀬俊(しゅん)。こちらは千葉優馬。」

優馬は黙って頭を下げた。

「ところでお電話をお借りしたいのですが…。」

「ごめんね。ないの。」

「え?」

「連絡取るには郵便屋さんを待たなきゃ。」

美亜が部屋を出て行って優馬は首をかしげた。

「それにしてもここは何処だ?それにしても電話がないって。ケータイが無くても固定電話もないのは…。」

優馬はもう一つ気になっていた。

(あの子、どこかおかしい。)

優馬は俊に比べると女の子といることが多かった。いつもわがままな美憂に振り回されてるぐらいだ。当然である。

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