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プリンセスを護衛

第64章 花見での出来事

まず、優馬が名乗り出る。
「僕が気を反らす。アイツが特に目の敵にしてるのは僕だからね。」

優馬の言葉にみんな頷く。

「じゃあ、俺と圭太で飛び掛かる。」

そう言ったのは俊也だ。
頭の回転が早く、さっきまで気絶していた俊と大地の二人をフォローにまわすのは賢い方法だ。
俊がふと優馬に声をかける。

「優馬…大丈夫か?」

「何が?」

「俺たちが飛び掛かる前にお前が襲われたり…」

優馬は俊を茶色い瞳で真っ直ぐ見つめて言う。

「成瀬、僕はお前たちを信じてる。じゃなきゃ、自分から気を反らすような危険な命知らずな役割を引き受けない。まあ、僕が適任だろ?」

優馬はそう言ってニッと笑う。

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