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プリンセスを護衛

第12章 長編 夏のキャンプは危険

一方…
いい加減、叫ぶ気力がなくなってきた優馬は黙っていた。
俊は相変わらず喚いていた。

「クソ、何だってンだよ!」

「成瀬、やめろ!」

「だって!」

「無駄なこと止めろ。」

「何が無駄なんだよ?」

その時入り口のドアが開いた。そこには優馬が前に見た青白い女の子が立っていた。

「あっ、君は…」

優馬が声をかけようとしたがその女の子は「シッ!」と声をかけて黙らした。
髪の毛から細いヘアピンを抜くと優馬の鎖のカギを解き、俊にも同様のことをした。
少女は初めて声を出した。
綺麗な声だった。

「2人とも逃げて。真っ直ぐ行けば降りられるわ。」

「ありがとう。ところで、君は?」

優馬が訪ねた。

「私は愛海(あみ)。美亜の姉。」

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