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プリンセスを護衛

第14章 犯人と学園祭

「さあ、もうすぐ学祭だし楽しもうぜ!」

優馬の底抜けの明るさはなぜかみんなを明るくさせるような力があった。
優馬はバイト先でも明るく振舞っていた。

「ねえ、優馬、」

美憂が不意に声をかけた。

「なに?」

「あのさ、もし私に脅迫状が届いたらどうする?」

「脅迫状?まさか。」

「もしもよ。」

「そりゃ、護衛だから守るよ。」

「自分にだったら?」

「無視する。」

「友人だったら?」

優馬は答えれなかった。

「優馬?」

「あ、ゴメン。なんでもない。」

「ちょっと人の話聞いてんの?」

「ゴメン。考え事してた。」

「バイト中に考え事なんてしないでよ。」

「ゴメン。ちょっと色々あって。」

美憂はいつもなら言い返す優馬が言い返さないことにビックリして目を丸くしたのだった。

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