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プリンセスを護衛

第16章 学祭の罠

「にしても一体誰なんだ?」

翌日、俊は眠そうな顔で言う。
その横で優は目を擦ってる。
優馬も欠伸が止まらない。
昨日、徹夜で張り込んだのだ。無理もない。

「泉さんと大地は凄いなぁ。」

感心したように優馬が言う。
泉と大地は徹夜にもかかわらず、全然眠そうじゃない。

「ショートスリーパーね。」

後ろから声がした。
振り向くと美憂がいた。

「美憂!学祭来ないんじゃ?」

「ヒマだから。悪い?」

「いや、悪かないけど。」

(美憂はいつも突然だよな…)

「…で犯人は捕まった?」

「ううん。さっぱり。」

優が首を振ってこたえる。

「見当もつかないし。」

俊はもうお手上げのようだ。
その時、前を進んでいた泉が振り返って言った。

「いや、まだよ。」

「え?」

4人はそろって声を上げた。

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