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玩具箱*R

第1章 あやしいおとこ*

そして、見覚えのある住宅街。
その白い屋根の可愛い家…?

ん?ここがこの人のお家……

「ええっ⁈」

思わず声を漏らしてしまった。
昨日明美ときた篠原さんの家じゃないか。

「あの、」

私の声で気付いたのか、その男の人が私に話しかけてきた。

「僕になにか?」

小さく首を傾げ、彼は私に問いかけた。

「あ、あ…えと…、余りにもお綺麗だなって!」

い、言ってしまった…

「綺麗?家ですか?」

「え?……は、はい!お家綺麗ですよね!」

ぎこちなく笑顔を作った。
彼は嬉しそうににこりと笑い、

「よければ中、少し見ますか?」

「えっ、いいんですか?」

私は表情を明るくした。

チャーンス!

心の中でガッツポーズをした。

「どうぞ」

彼はドアを開け、私を家に入れた。

するとーー

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