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私とキミの恋愛事情

第6章 優しさ

「愛衣ちゃん…」

フラフラした足取りの女の子が出てくる。

「っ…ぁ…さょ…ちゃっ…!?」

私は口が回らなかった。
いや、口どころか息もできない。

「愛衣ちゃん。どうしてあの日私をおいていったの?」

悲しそうな目で聞く、沙夜ちゃん。

「ちがっ…ぅの…私は…ぅ」

泣いて、…
息ができなくて。
精神が可笑しくなってきた。

「言い訳しないで…?私は…知ってるんだよ…?」
「何っ…を…」
「ひかくんと…お兄ちゃんの…心情」
「ぇ…」

だんだん笑顔になっていく沙夜ちゃん
怖い。恐い。こわい…!!!!

「しんじょ…ぅって…どぅぃう…ことっ…?」
「それはね?あの2人は愛衣ちゃんを恨んでるんだよ?」

笑顔で、言われる。

「っぁ…そんなっ…」
「あの2人はしょうがないから『優しく』してくれてるんだよ」
「うぅ…ひかる…ゅぅく…っ…」
もう、息がもたない。

「愛衣ちゃん。」

笑顔で沙夜ちゃんが近づいてくる。
そして、

「苦しんで、生きてね。私の代わりに…ね?」

そう言われた瞬間。
私は炎に吸い込まれた

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