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君と出会って世界が変わったー。

第2章 帰り道

それから気が済むまで裕罹は泣いた。


誰かの優しさを感じたのは初めてかもしれない。


「おさまったかな?」

「うん…」


生は裕罹が泣いている間、抱き締めながら、

優しく頭を撫でてくれた。



「そろそろ帰らないとね。」


そういって裕罹の手を掴むと、生は歩き出した。


「家ってこっちだっけ?」

「うん…」


黙ってついていくと、いつの間にか家についていた。

「ついたよ、裕罹ちゃん。」

「うん…あ、あの!」

「何?」

「い、色々ありがとう…。」


誰かにお礼を言うなんてなかったから、

ちょっとだけ照れくさかった。


「当たり前だよ、友達なんだから。」


「…それは認めてない。」

そう言うと生はまた駄々をこね始めた。


その姿に裕罹は呆れて吹き出してしまった。

「やっと笑ってくれた。」

「え…?」

裕罹がそう聞き返すと、生はふにゃっと笑って

「学校からずーっと表情変わんないからさ〜。それに俺、裕罹ちゃんの笑顔みて見たかったし。」


と意地悪そうに言ってきた。

「また何かあると困るから、アドレス交換しておかない?そしたら困った時いつでも呼べるでしょ?」

「…わかった。」

そして裕罹は生とアドレスを交換した。

「じゃあまた明日ね。あと、笑った方が裕罹ちゃん可愛いよ〜!」

そう言い残してヒラヒラと手を降りながら帰っていった。


その姿に裕罹はドキドキしていた。


このドキドキの意味を裕罹はまだ知らない。

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