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君と出会って世界が変わったー。

第5章 妬みと友達

こちらに向かって、走ってくる子がいた。

自分には関係のないことだと思い、裕罹はもくもくとお弁当を食べていた。

するとその足音は、裕罹の目の前で止まった。



ふと上を見上げてみると、

息の上がった女の子が裕罹を見つめていた。



「あ、あの…!!」

息が乱れた状態で、女の子は言葉を続けた。


「お、お友達になってください!!」


裕罹は驚き目を見開いた。

周りもヒソヒソと話し始める。


「何なのあの子…御巫さんと友達になりたいとか…」

「ねー、頭おかしいんじゃないの?」

「てかあの子と友達になりたいとか…仲間外れに自分からなりに行くなんて、馬鹿みたーい」


いろんな人が口々に言う。

これ以上私が黙ってたら、この子がまた何か言われる…

そう思った裕罹は口を開いた。


「ならないわ、友達なんて。」


周りからは、クスクスと笑い声が聞こえた。

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