
この手を離さないで
第7章 第七章 待ってる
彼女を車に乗せ、2人がいるあの場所に向かって走り出す。
「仕事は大丈夫なの?」
「さっき休むって連絡いれたんで大丈夫です」
「そっかー
時間取らせてごめんね」
しばらくすると、2人がいる病院が見えてきた
柚希がいつどうなってもおかしくないって診断を受けてからいつでも面会が出来るようになった。
病院なりに気を使っているのだろぅ。
病室に向かいながら、渚に言う
「俊に会う前に俺、渚ちゃんに謝らなくちゃいけない事があるんだ
俊が来なくなったあの日、俺は俊とある約束をした。
君が来るあの公園に行って、俊が来れなくなった事ともう会えない事を伝える事。
でも、どうしても外せない用事ができて俺は約束を守れなかった。
俊はもう会うことは無いだろうから忘れてくれって俺の事を責めなかったけど、俺は忘れる事が出来なかったんだー
あれから1ヶ月経ってほとんど諦めてたんだけど、君があの公園にいて少し驚いたよ。
遅くなってごめんね。渚ちゃん。
これで、やっと俊との約束を果たせたよ。
俊を待っててくれて、ありがとう。」
