テキストサイズ

この手を離さないで

第7章 第七章 待ってる




「ったく、話になんねぇな」


陽が私の腕を掴んで病室から出て行こうとする。


「今の尚人に何話しても無駄だ
帰るぞ。」


嫌だ。



ずっと、ずっと待ってた


遊ばれただけかもって、思った時もあったけど、ただもう一度会いたくて



声が聞きたくて



笑った顔が見たくて




もう少しだけ一緒にいたいって思った





その人が目の前に居るのに…。



俊、あなたの瞳には私は映っていないんだね。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ