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優しくしないで

第5章 夏のつま先


人混みの間から…



太一が見えた






ドキドキして…
嬉しくて…




剣の
手をキュッと握りしめた



「……」





「剣先輩、遅いですよ〜」
「わりぃ〜、激混みに焦ってた!さすが夏休み!!!カップルだらけだな」


「何言ってんすか…先輩だって」


後輩が私たちの繋いだ手を指さした



「あ〜これ?流れで、こ〜なった!」



剣は、ヘラヘラしながら繋いだ手を少し持ち上げ皆の前でブラブラさせた



しかし、太一の目線は…
私達を見ていなかった


静ちゃんが普通科の子達と話している方を見ていた











期待した…











少しは…







期待しちゃったよ…










太一





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