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優しくしないで

第7章 残酷な呪文

私は



仁さんの前で……




大声で泣いていた






声にならない…声



涙が口の中に入り…


苦しくなる













太一







私は震える手で…




携帯を……取り出し…







太一の


メールを開いた






画面には…



最後のメッセージ…





【留美へ………………】





『太一…太一

嫌だ…


嫌だ…

ぃう゛…あ゛…ウソ…』




画面の文字は涙で霞み…



落ちる涙で…


携帯は濡れる…





メールの画面を

ギュッ―――――――っと

抱きしめ…





震えた












「…留美ちゃん…」


仁さんは地べたにうずくまる私を


そっと…抱きしめた…




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