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優しくしないで

第7章 残酷な呪文



プルル、プルル―――――




携帯が鳴った…





出ようと思うが…




手が震えてうまく出れない



震えが―――――止まらない







「留美ちゃん…俺が、出るよ」




仁さんは私の手から

ゆっくり携帯を受け取り


手を握ってくれた……




「もしもし…
あっ…はい、そうです。

います、でも――――

出れる状況じゃぁ…


伝えます――――。



え…―――――…



―――――――…解りました。


はい…それじゃぁ…」






仁さんの手が…
時々…強く私の手を握る








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