聖夜に天使は舞い降りて~angel only for me~
第5章 朝、夢と現実の間で……
まさか……、夢じゃないと信じて貰えるために頑張ったことって・・・?
もう一度、彼女とのヒトトキを思い出した。
「・・・・あ。
頑張ったって、まさか……、昨日の・・・」
彼女はそのままコクっと頷いた。
その瞬間、僕の思考は全停止した。
・・・・・。
そのまま、何も言えない時間が続いた。
「あの───」
今度は彼女の方から沈黙を破ってきた。
「あのぅ……。
今までが、夢だと思っていたのなら……。
その……、もう一度……。
シて・・・、みませんか……?」
沈黙の状態から一転、彼女のぶっ飛んだ発言にもう一度言葉を詰まらせる……。
「は・・・、へ?」
ようやく出た言葉は情けなく裏返る。
「やっぱり、イヤ・・・。ですか……?」
嫌とか言う問題じゃない。突拍子も無さ過ぎる……。
「いや、そういうんじゃなくてさ。何でそうなるのかなって」
「私とのコト、夢だと思っていたからです……。
それに、私のこと信じて頂けるのなら……。
私は───」
彼女の発言にどんどん心臓を高鳴らせていく僕。