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恋して桜!

第13章 私を見守ってくれる人

それから何日も何日も以蔵は魚を小間物屋へ届けた。

以蔵が梢に贈りたいと思った櫛は、柘植の良い物。
実は、昔小間物屋の主人が奥方への贈りものをした時にも櫛を贈っていた事から
以蔵へ、櫛を贈っては?と提案したのだ。


ただ、一分の価値があるこの櫛を以蔵が手にいれるのは至難の事。


このところ、よく街へ出掛ける以蔵に何と無く
不思議に思っていた梢は、
以蔵を追いかける事にした。


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