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恋して桜!

第5章 井上さん、島田さん、天霧さん、千鶴が揃ったら

ここは壬生の屯所の縁側。
ポカポカ陽気の気持ちいい午後。

洗濯も洗い物も、
ひと段落して、千鶴にとっては束の間の休憩時間である。

千鶴「あ!井上さん、島田さんおかえりなさい」

井上「ああ、雪村くん ただいま。」

島田「ただいま戻りました!」

と、島田が返事をくれながら両手に大きな荷物を抱えている。

千鶴「島田さん…その大きな荷物、なんですか?」

島田がニッコリと微笑みながら答える。
島田「これは京で有名な菓子の数々です!
全部食べてみたいと思いまして!」


井上が少し呆れながら
「島田くんが甘い物が好きなのは知っているのだが…
こんなに食べなくてもイイと思うんだけどね。
止めたんだが…ねぇ。」
と、千鶴に助け舟を求めるように珍しく目線をこちらに寄越す。


千鶴は暫く考えた後、
千鶴「じゃあお茶を入れましょう!
折角ですし、私もおはぎを作った所なので、
皆さんで休憩しましょう」

「そうしたら、島田さんの食べ過ぎも少しは止められるかもですし☆」
と、井上に目配せしながら千鶴は台所へ走って行った。


それから、三人でのお茶が、ゆったりと始まる。

井上「この陽気が続くなら、しばらくは気持ちよく過ごせるだろうね。」

千鶴「はい!お洗濯物もよく乾いて、とっても助かります!」


島田「そうですね!仕事は大切です。
それにしても、甘みが足りないような…」
と、ブツブツ言いながら既に、おはぎを10個は食べていた。

ちなみに、島田は超✖10の甘党である。

シュッ!

突然、庭に人影が現れた。


天霧「失礼致します。
近くに用事があり表を歩いておりましたら、
皆さんの朗らかな声がしましたので、
ご挨拶だけでもと思いまして。」

島田、井上 チャキ(剣を手に取る)

島田「突然なんだ。」

天霧「私は風間ではございません。
雪村くんを強引に連れて行こうという事は致しません。」


千鶴「それはそうかも…
井上さん、島田さん刀を収めてください。
天霧さんだけは、いつも私に誠実なんです。」





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