テキストサイズ

恋して桜!

第7章 永倉さんに恋出来る?! 2

前章で、沖田の悪魔の囁きにより

永倉が衆道だと思い込まされた千鶴。

千鶴は悪魔の囁きに勝てるのか?!





永倉「土方さーん、いいか?」

一呼吸おいて土方の部屋へ永倉が入って行く。

千鶴(永倉さんが土方さんの部屋へ行くなんて珍しい)

かく言う千鶴は土方の元へお茶を運ぶ途中だった。


千鶴が土方の部屋の前へ着いた瞬間怒号がなる。
土方「馬鹿野郎!新八!
てめぇはいつもいつもいつも!!
なんで島原に用ばっかり作ってくるんだ!」

土方の怒号が余りにも衝撃で、千鶴はお茶を土方の部屋の前に置き走り去った。

永倉「だってよお、○○の姐ちゃんたちが…」

遠くで永倉が土方へ懇願する声がこだまする。

千鶴(あ、またちくっと胸が痛い…)


千鶴 (ちくん、ちくん、ちくん。胸の痛みが止まらない…)

ドン!
千鶴は前を見ず走っていたので誰かにぶつかってしまった。

千鶴「ごめんなさい!」

山南「雪村くん。
どうしたんですか?そんな暗い顔をして…」

千鶴は半ベソをかきながら、走ってきていたのだ。

千鶴「山南さーん!」
千鶴は山南に泣きついてしまった。
明らかに泣きついた相手が悪いが、後の祭り。

山南は泣き止まない千鶴を気にしながら、自室へ招く。
山南「雪村くん、少しは落ち着きますから
お茶を召し上がって下さい。」

千鶴「ありがとうございます、山南さん」

温かな湯気を立てる抹茶。
さすが山南。茶道もお手の物である。

口の中に広がる僅かな苦味と、
抹茶独特の旨味が千鶴の心を落ち着ける。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ