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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第4章 Forever~永遠~

「真戸那よ、私はもうすぐ私自身を育んでくれた海に帰る。もし、そなたが私に逢いたくなったら、泣いてなどおらず、海に来てくれ。されば、我らはいつでも逢える」
「いやです」
 従順で王に逆らったことのない藍那がいつになく嫌だとはっきり言ったのが王には珍しかったのだろう。軽く眼を瞠り、それから笑った。

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