ボ イ ス
第2章 *始まり
ーーーー…
「はーっ、ほんと始業式間に合って良かったね、佳奈!」
「めっちゃ走ったよぉ。」
無事始業式に間に合い、新しいクラスへと誘導される。
「佳ー奈っ♪」
後ろから声がしたと思ったら、肩をポンッと叩かれた。
「悠人っ!」
「お前まーた寝坊かぁ?」
私と早苗が始業式ギリギリにやってきたのを見ていたようだ。
「…目覚まし時計の電池が無くなっちゃったんだよ。」
「始業式の今日にか?!」
悠人がニヤニヤしながら返す。
「そうでーす!」
「なんてタイミングだよっ!」
私の返答に大爆笑する悠人。
…ま、目覚まし時計の電池が無くなったなんて嘘だけどね。
目覚まし時計の音すら聞こえないくらい爆睡してましたよ。