
ロイヤル&スレイヴ!
第2章 1.ここが土鈴学園
「ううん。生徒会長さんのお仕事大変そうだもん。私のことはいいから」
「あ」
ふと皇城くんの目が遠くを捉える。それにつられて私も振り返った。
「ちょーど、いいところに。おい、猛!た、け、るちゃーん」
階段から降りてきたのは、ダークグレーの髪が印象的な男の子だった。
長めの髪にレイヤーを入れたウルフカットが似合う。
前髪はくくっているのかピンで留めているのかおでこが見えていて、ちょっとやんちゃっぽく見える。
名前を呼ばれて反応を見せた男の子は、皇城くんに向けて軽く手を振った。
なんだかちょっと眠そう。
「猛、この子転入生なんだ!学園案内してあげてくれない?」
皇城くんは男の子に駆け寄る。
「んー……別にいいけど。俺よりお前の方が適任じゃね?俺、学園内全部把握してねぇぞ?」
「やー……。最初は俺が引き受けていたんだけどさ、例のごとく恭介に捕まってしまいまして」
「また生徒会長の仕事溜めてたのかよ、お前こりねぇなぁ」
たぶん皇城くんの友達なんだろうな。
親しげに二人が話しているけど……。
どうやら私の学園案内を他の人に交渉してくれているみたいで、私はあわてて駆け寄った。
「あ、あのね皇城くん!別にそこまで……!」
「いいのいいの。猛なら頼りになるし。それに、猛と斎宮はおんなじクラスだから仲良くなっといたらいいんじゃないかな」
「じゃあ滝はそろそろ生徒会室に帰りましょうね」
「こんの、メガネ大魔神!話の腰折りやがって――って、痛い苦しいどこ持ってんだてめぇ」
いうや否や、皇城くんは首ねっこを眼鏡の男の子(恭介くん?)に掴まれ、階段を降りていってしまった。
と、言うわけで廊下に残ったのは私と、こちらの男の子。
「あ、あの。私、このクラスに転入してきました斎宮 未結です。よろしく……ね?」
「おう」
短く返事をすると、男の子はすたすたと歩き始めた。
「学園案内。滝ほどこのガッコに詳しくねぇけど、それでもよければ、行こ?」
そういって、笑った顔がすごく優しくて、彼から受ける印象が一気に変わった気がした。
遠くからでは気づかなかった、碧の目がすごく、きれい。
「あ」
ふと皇城くんの目が遠くを捉える。それにつられて私も振り返った。
「ちょーど、いいところに。おい、猛!た、け、るちゃーん」
階段から降りてきたのは、ダークグレーの髪が印象的な男の子だった。
長めの髪にレイヤーを入れたウルフカットが似合う。
前髪はくくっているのかピンで留めているのかおでこが見えていて、ちょっとやんちゃっぽく見える。
名前を呼ばれて反応を見せた男の子は、皇城くんに向けて軽く手を振った。
なんだかちょっと眠そう。
「猛、この子転入生なんだ!学園案内してあげてくれない?」
皇城くんは男の子に駆け寄る。
「んー……別にいいけど。俺よりお前の方が適任じゃね?俺、学園内全部把握してねぇぞ?」
「やー……。最初は俺が引き受けていたんだけどさ、例のごとく恭介に捕まってしまいまして」
「また生徒会長の仕事溜めてたのかよ、お前こりねぇなぁ」
たぶん皇城くんの友達なんだろうな。
親しげに二人が話しているけど……。
どうやら私の学園案内を他の人に交渉してくれているみたいで、私はあわてて駆け寄った。
「あ、あのね皇城くん!別にそこまで……!」
「いいのいいの。猛なら頼りになるし。それに、猛と斎宮はおんなじクラスだから仲良くなっといたらいいんじゃないかな」
「じゃあ滝はそろそろ生徒会室に帰りましょうね」
「こんの、メガネ大魔神!話の腰折りやがって――って、痛い苦しいどこ持ってんだてめぇ」
いうや否や、皇城くんは首ねっこを眼鏡の男の子(恭介くん?)に掴まれ、階段を降りていってしまった。
と、言うわけで廊下に残ったのは私と、こちらの男の子。
「あ、あの。私、このクラスに転入してきました斎宮 未結です。よろしく……ね?」
「おう」
短く返事をすると、男の子はすたすたと歩き始めた。
「学園案内。滝ほどこのガッコに詳しくねぇけど、それでもよければ、行こ?」
そういって、笑った顔がすごく優しくて、彼から受ける印象が一気に変わった気がした。
遠くからでは気づかなかった、碧の目がすごく、きれい。
