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ロイヤル&スレイヴ!

第3章 2,学園生活スタート。

「春休み明けにノート提出なんて俺しらねえもんー!」

「じゃあ、恭介は?お前あいつとおんなじクラスだろ」

「無理無理、あいつの取ってる数学のクラス、
国立大学受験コースだから俺んトコとレベル違いすぎるもん」

ひーひーいいながら、宿題を書き写す滝くんはかなり切羽詰まっていた。

「俺とお前はそもそもクラスから違うだろ」

「けど、数学のコースは一緒じゃんか。猛も私立大学受験・基礎コースだし。
教わってるセンセも同じだし」

「まあ、いいけど。――あ、もうこんな時間だわー」

猛くんはわざとおどけた仕草で腕時計を見る。
そして、それに過剰に反応する滝くん。


「ひいいっ、俺ピンチ!」

「滝くん、落ち着いて。
席なら全然使ってもらってかまわないから、ね?」

すでに机の隣には鞄をかけておいたし、
おしゃべりするだけなら立っていてもできるしね。

「未結ー……!」

「んじゃー、未結は俺の膝の上にでも座る?」

「チョイ待て猛、ぜってぇそれ駄目だから!」

ますます慌ててノートにシャーペンを走らせる滝くん。

私はというと、猛くんの冗談を真に受けて、真っ赤になっているのでした。





そうこうしていても、始業のチャイムがなるころには滝くんは
ノートの書き写しを終わらせることができたみたい。

今日のお昼ご飯を三人一緒で食べる約束をして、
滝くんは自分のクラスに戻り、私と猛くんも朝のホームルームまでのんびり雑談をして先生を待った。

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