
ロイヤル&スレイヴ!
第3章 2,学園生活スタート。
午前の授業は、新学期ということもあってガイダンスや復習が多かった。
ちなみに私は文系を選択してたっけ。
大学進学コースか一般コースかは空白のままにして、
転入時の書類を提出していた。
大学とか専門学校とか、進学にはもちろん興味があった。
けど、奨学金のこともあるし、
返済するなら早く社会に出て働いたほうがいいかな、
なんていろいろ考えてしまって。
前の学校で、担任の佐々木先生に相談したときは、
「早く決めるに越したことはないが、決まらないなら無理して書く必要もない」と言ってくれた。
ふう、とため息をついて窓を見る。
ちょっと、思い出しちゃうのは前の学校のこともだけど。
両親の失踪と、自分の将来。
この学校は奨学金のおかげで通うことができた。
生活は……最低限の生活費は、
今のところはなんとかなってる。
ありがたいことに。
けれど、いつまで続くんだろう。
学校卒業した後、とか。
20歳になったときの自分とか。
……うーん。
未来は相変わらず不安定だなぁ。
直視したくないことがいっぱいだ。
ふわり、と春の風が窓からやわらかく吹き付けた。
教室に満ちるお昼のにぎやかな空気と春の日差しは、
私のすさみかけた心を暖かくしてくれる。
「よっし、未結。昼飯行くぞー」
午前の授業をほとんど居眠りとサボりで過ごした猛くんに手を引かれ、
私たちは滝くんと待ち合わせた場所へ向かった。
お昼ご飯を食べる場所。
今日は天気がいいので、学年棟の屋上に集合、というのが滝くんとの約束だった。
ちなみに私は文系を選択してたっけ。
大学進学コースか一般コースかは空白のままにして、
転入時の書類を提出していた。
大学とか専門学校とか、進学にはもちろん興味があった。
けど、奨学金のこともあるし、
返済するなら早く社会に出て働いたほうがいいかな、
なんていろいろ考えてしまって。
前の学校で、担任の佐々木先生に相談したときは、
「早く決めるに越したことはないが、決まらないなら無理して書く必要もない」と言ってくれた。
ふう、とため息をついて窓を見る。
ちょっと、思い出しちゃうのは前の学校のこともだけど。
両親の失踪と、自分の将来。
この学校は奨学金のおかげで通うことができた。
生活は……最低限の生活費は、
今のところはなんとかなってる。
ありがたいことに。
けれど、いつまで続くんだろう。
学校卒業した後、とか。
20歳になったときの自分とか。
……うーん。
未来は相変わらず不安定だなぁ。
直視したくないことがいっぱいだ。
ふわり、と春の風が窓からやわらかく吹き付けた。
教室に満ちるお昼のにぎやかな空気と春の日差しは、
私のすさみかけた心を暖かくしてくれる。
「よっし、未結。昼飯行くぞー」
午前の授業をほとんど居眠りとサボりで過ごした猛くんに手を引かれ、
私たちは滝くんと待ち合わせた場所へ向かった。
お昼ご飯を食べる場所。
今日は天気がいいので、学年棟の屋上に集合、というのが滝くんとの約束だった。
