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ロイヤル&スレイヴ!

第4章 3.ウワサのあのコとあの4人


ここ保健室はあらゆる設備がそろっていてまさにいたれりつくせり。

冷蔵庫やミニキッチンも当たり前についてるから、
私も勝手にポットやら薬缶やらを持ち込んじゃった。
紅茶やコーヒーを淹れるのに利用させてもらってます。

「うん、飲む。じゃないでしょ!猛ちゃん、いつも未結のことこんな風にコキつかってるわけ!?」

「楓、うるさい」

「うるさくない!ゴロゴロ寝てないで未結のこと手伝いなよ!」

「うるさいわ!つーかお前、何ちゃっかり未結とか呼んでんだよ。年下のくせに」

「ちゃっかりじゃないもーん。未結もいいよっていってくれたもーん」

ね、とウィンクしながら私の方へやってきては顔を覗き込む楓くんは小悪魔的で、ずるい。

でも、可愛い。

「うん。名前で呼び合うのは仲良しの証、だよね」

そう言って私も笑いかける。

楓くんのように可愛くはできないけど、でも自然に笑みが溢れた。

それを見てか楓くんも笑ってくれたので、二人で顔を見合わせて「ねー」なんて言ってみたり。


「ふーん。俺のいない間に随分仲良くなっちゃったのね、二人」

むくり、と身体を起き上がらせた猛くんは、背もたれに腕を乗せては唇を尖らせてジト目になった。

面白くない、とほっぺたにかいてある。

友達の楓くんを取られちゃって、ヤキモチ妬いてるのかな。

「んー…。今未結が考えてることちょっと正解でちょっとハズレかもねん」

ん!?私、今、声に出してた?

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