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ロイヤル&スレイヴ!

第4章 3.ウワサのあのコとあの4人



彼がただ面白がっているだけとはいえ、

それだけに、非人道的な扱いに屈辱という感情だけがかき立てられていく。


「なんて、酷いことを…!」

「酷い?」


まるで私の方が非常識だ、と言わんばかりの目で私を見る東堂くん。

少し間を開けて、ドッと場が沸いた。

周囲の生徒たちの笑い声は不快な程賑やかで。


「……斎宮さんは転入してきたばかりだから知らないんだ?じゃあ、俺が教えてあげるよ」

言うや否や、目を細めた彼は私の頬を撫で、そのまま首筋まで指を滑らせる。


横暴な手つきで与えられる感触に、全身の鳥肌が立った。


「っ、…い、いや…っ!」

思わず身を捩るけれど、押さえ付けられた身体は動かない。

身体の自由を奪われた私はされるがまま、無遠慮な手によって乱暴に制服を乱され、

ブレザーのボタンもあっけなく外されていた。

たどり着いた指は制服のリボンに触れる。


「はは…っ、夢みたいだ。俺の目の前に斎宮さんが……」

「お願…、やめて、東堂く…」

「無理。だって、今なら邪魔者はいない。君を…未結を俺のものにできる…」


余裕を失った息遣いは、彼の顔を狂おしそうに歪ませる。




そして。


乱雑な手つきで、リボンはむしり取られ、床に放り投げられた。




いや…!



触らないで…っ



心の中で叫んだ瞬間、

何かを千切った音が耳へ届いた。


それは、ブラウスを引き千切られた、音。


胸元の第三ボタンまでを、外されていた。

衝撃によって弾き飛ばされたボタン達が、

音を立てて床に転がっていく。

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