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エンドレス

第18章 嫉妬と興奮

携帯がつながらない。
電源が切られているようだ。

薫を探しに外に出る。

賃貸マンションの周りは閑静な住宅街。
いくつか有る公園を周るが、薫の姿は見当たらない。
昔ながらの商店街まで足をのばす。

夕方の買い物客もそれほど居ない小さな商店街。
子供連れの主婦や、学校帰りの学生がちらほら。
コンビニや、ファーストフード店を覗いたが、見当たらない。

携帯は相変わらず電源が切られている。

どこにいるの・・・

8年前の嫌な思い出が頭をよぎる。
どうしようもなく胸を締め付ける不安感。

商店街を抜けて小さな川沿いを探していく。

かおちゃん・・やだよ・・かおちゃん・・

だいぶ傾いてきた夕陽の中、あてもなく薫を探した。
失いたく無い・・やっと会えたのに・・・

帰宅中の車で混みあう国道まで出た所で、涙が溢れた。

薫に再会した日に貰った、薫の住所のメモを財布から取りだし、薫の家に向かってみる事にした。

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