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エンドレス

第21章 回想 -告白-

久美と薫の出会いは、久美が高校2年、薫が高校1年のもうすぐ夏休みになる7月の始めだった。

久美の下駄箱に手紙が入っていて、放課後に学校と駅の間にある公園で待ってますと書かれていた。

「吉澤薫・・・あの子だ・・・」

話した事はなかったが、すぐにわかった。
久美と薫が通う学校は、男子1割、女子9割で、クラスの男子が1年に可愛い子がいると話していて、その子が薫だったからだ。

その日の放課後、書かれていた公園に行くと薫が待っていた。
久美を見つけると、目の前まで走ってきた。

「あの・・来てくれてありがとうございます・・吉澤です。」

「手紙もらったから・・」

「・・先輩・・付き合っている人いますか?」

「えっ?・・いないけど・・」

「あの・・私、先輩が好きです・・」

いきなり告白された。
あまりにも突然で、驚いてしまった。

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