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エンドレス

第36章 禁欲

リビングに戻ると、直哉がテレビを見ていた。

身体の火照りを抑え込み、台所で直哉に背を向けてオレンジジュースを流し込む。

求められたら拒む自信がない。
胸の鼓動が早くなる。

「もう寝ようか?」

ドキッとする。

「う、うん。そうね・・髪乾かしたら寝るわ・・」

「どうしたの?お腹痛いの?」

「ううん。大丈夫・・」

「じゃあ先に寝てるね。おやすみ。」

「うん。おやすみ。」

直哉が寝室へ消えた。

ホッとする反面、がっかりしている自分がいる。
身体が更に熱くなるのを感じる。

(ほんとどうしたのかしら私・・)

ソファに腰掛け、胸の鼓動が治まるのを待った。

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