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愛の嵐

第38章 疑弐×倒影=信証

相「もう終わったよね?」

再び顔を出す相葉くん
先生が出て行ったのは確認してないのかな?

大「まさき~♪」
相「智、やっぱり~!お帰り~♪」
大「おぅ!ただいま」

仲良さげに話している
蚊帳の外の俺はそれを見ているだけだった

大「あっ、翔!案内してくれるんだよね?」
櫻「え?いいけど、相葉くんにしてもらったら?」
相「学校の案内なんて出来ないよ?」
櫻「へ?出来ないって、通ってるのに?」
相「うん!和也に連れて行ってもらってるから覚えてない!」

威張って言う事ではないと思いますが?
今日何度目か分からない溜め息が出た

大「雅紀も一緒にって言いたい所だけど、翔と二人で行くよ」
相「俺はいいや~。和也がいるから♪」

いるからってどういう意味?
詳しく知りたい気持ちをグッと抑える

大「じゃあ、行こっか」
櫻「えっ、う、うん」

グイッと手を引かれ教室を出る

相「いってらっしゃ~い」

間延びした声に脱力してしまう
面倒だなぁと思いながらも
諦めて案内に勤しむ事にした、が

櫻「そろそろ離してもらってもいいかな?」
大「いいじゃん。気にしない、気にしない♪」

繋がれたままの手が気になる
気にしない方がおかしいだろ
こんな冗談みたいな事になるなんて

櫻「こんなの変だよ」
大「変じゃないよ?だって翔に一目惚れしたもん」
櫻「意味が・・・はぁ~?!」

一目惚れ?
智が俺に?
男子校あるあるじゃないんだから
なにこれ?
混乱しながらも案内はちゃんとした
結局最後まで手を離してはくれなかった

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