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巡り会う恋心

第4章 父親よりも―優人Side―


翔大が3歳の時に妻を亡くし、慣れない子育てに必死だった。


翔大が小学生になり、家の手伝いもできるようになると少しずつ余裕もでてきた。


そんな時に同窓会の案内がきて、久しぶりに参加してみた。


みんな僕の顔を見ると元気だったか~久しぶり~と口々に話しかけてくれる。


そんな中、高校の時は全然話したこともなかったヤツが話しかけてきて…最初は誰だかわからなかった。

話してるうちに思い出した。同じクラスになったことはなかったけど、学年トップで運動神経抜群。常に目立っていた彼…如月龍平。


だけど、今目の前にいるのはあの頃のオーラは全くない普通のサラリーマンのような男だ。


僕が気づかなかったのも無理はない。


「如月くん?全然雰囲気が違うから気がつかなかったよ」


「ちょっといろいろあってな……櫻井は全然変わんないな。あの頃のまんまだ…」


「……これでも一応子持ちなんだけど…」


そう言うとちょっとびっくりしてたな……


それから子供の話や家族のこと、彼の大学の時の話など飲みながらだと話が弾んであっと言う間に解散の時間がきてみんなは二次会に行くけど、僕は翔大が待ってるから帰らなきゃいけない。


だけど、まだ如月くんと話したくて…帰りたくなくて…思わず彼の服を掴んでた。


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