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生きたいです

第3章  球技大会

 「優香は俺らのこと恋愛対象として見てないだろ?」

 確かにそうだ。

 だって家族のように思っていたから。

 皆が大切だったから。

 「だからさ……その日だけ俺を恋愛対象として見て欲しい。男として見て欲しい。恋人のように振る舞ってほしい」

 照れくさそうに言う辰樹に向かって私は返事をせずただ頷いた。

 「ただし、辰樹たちが負けたら、男子バスケ部に入って」

 「なんで?」

 「辰樹にはなんとなくバスケをして欲しいから。何となくね!」
 
 辰樹は背が高いし。

 運動音痴だけどそんなの練習すればうまくなるし。


 ただそれだけの理由なんだから。



 

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