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「純、美奈！」

美奈が柊一を抱き起す。
純はガニメデに飛び掛かり、ナイフを奪い取るとそのまま組み伏せ首にナイフを突きつけた。
純の表情は無表情だった。しかし、目だけはカミソリのように鋭かった。こんな顔、見たことない。

「お前らが…」

純が息を詰まらせて言う。

「お前らがこんなことしなけりゃ柊一が怪我することなかった。お前らがこんなことしなけりゃ灰音がこんな怖い思いすることは無かった。全部お前らのせいなんだよ！」

ガニメデも負けずに言い返す。

「菊川純、お前がカリストにあんなことしなけりゃ…」

「あんなこと？俺は千春さんの依頼に答えただけ。そもそもストーカーという罪を犯したのはお前んとこの男だろう？」

純は息を整え冷酷に言った。

「お前らも暴力団なら分かるだろ？オトシマエってやつ。」

「…。」