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少年探偵事務所

第18章 事実は小説より奇なり

「柊一、何か知ってる?」

「いや、別に。」

柊一は声が上ずってしまった。

「うそ。何か知ってるでしょ。」

「知らないって!!」

思わず大声が出た。
この声に純も美奈も灰音も驚いたが一番驚いていたのは柊一自身だった。
ハッとした彼は息を整えて言った。

「ゴメン。でも本当に何もないんだ。」

こうなってしまってはさすがにこれ以上問いただすわけにはいかない。
灰音は席に戻り、本の続きを読みだしたのだった。

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