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少年探偵事務所

第6章 美奈となりすまし

その頃…

「ハァー」

灰音がため息をついていた。

「どうした?」

純が聞く。
灰音は黙って柊一の机を見つめた。怪我のせいで入院中だからだ。だいぶ良くなり安心だが、最近は忙しくなかなか見舞いに行けないのが寂しく思っていたのだ。

「行って来いよ。」

「え?」

「柊一が気になるんだろ?いいよ。今日は美奈が担当してるあの依頼だけだから。」

「…ありがと。」

灰音は下のガレージまで降りた。そこには二人用バイクが一台とスクーターが二台ある。そのうちの一台のスクーターに乗ると病院まで飛ばした。
病室につき、ドアを開けようとした瞬間、内側から開いたもんだから灰音はびっくりした。

「ちょっと!あなた、何っ!」

鋭い声にビックリして目の前の人物の顔を見た。
鋭い目、高めの鼻、長い髪。

(誰?この人。)

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