
姉さんは僕のお人形
第9章 僕だけのモノに…
「えっ…で、でも…私、ずっと冷くんって呼んでるし…」
ボソボソと言ってる麗奈の耳元で、囁く
「僕だって名前で呼んだだろ?
だから、麗奈にも名前で呼んでほしいよ」
「な、何で耳元で言うのっ…」
何でって…麗奈の弱点は耳元って分かっているしね。
「ねえ、呼んでよ。」
「……っ、」
さらに口を近づけて話す。
姉さんが軽く震える。
「は、恥ずかしいよ…冷」
「ーーーっ!」
今のは反則だろ…
恥ずかしがりながら、呼ぶなんて
可愛すぎ…
「ご、ごめん!何か気に入らなかった?」
「いや、全然。すごく嬉しかった。」
「そ、そっか…良かった。」
照れが混じった笑顔。
姉さんは色んな笑顔を見せてくれる。
その笑顔を…ずっと。
僕だけに…見せて
