
姉さんは僕のお人形
第5章 優斗の本性
「ああ、行く。麗奈が気になるし…」
「なら、今日一緒に帰ろう」
僕に話してくれないのは悲しい
でも、よく考えれば僕はただの弟だ
同じ顔で、同じ家に一緒に過ごしてるから
って、何でも話せるとは限らない
姉さんは、やっぱり彼氏の優斗を取るんだろうな
少し、胸が痛んだ
「さて、っと。授業ダル〜」
優斗がそう言いながら、僕の隣に座った
「あれ?」僕は首をかしげる
優斗は苦笑いをしながら言う
「忘れたのかよ。俺の席はお前の隣だよ」
「あ、そうだった」
今日も一日が始まる
